【白い思い出と紅い約束】七、昔の女(1)【小説】

2014.12.02 22:00|【約束】小説
「白い思い出と紅い約束」

七、昔の女(1)


 トオル達は、大きな町へ辿り着いた。ここからは西へ向かえばいい。
「だいぶ歩いて来たっすね」
「そうだな、あと少しだな」
 先頭を歩くマリが背伸びをした。ヒナは疲れた様子もなくトオルの横を嬉しそうに歩く。
 石畳の道を歩いていたトオルが立ち止まり、首を傾げる。マリが振り返り、トオルの腕にしがみついていたヒナが不思議そうにトオルの顔を見上げた。
「……俺たち、つけられていないか?」
「え! ほんと?」
「ヒナ! きょろきょろしない!」
 辺りを見回したヒナは、小声のマリに怒られ、しゅんとする。辺りの様子を窺った後、マリはすまなそうにトオルを見上げた。
「先輩……私にはわかりません」
「気のせい、か……」
 人通りも多くなかったので、三人で並んで歩いていた。前を向いたまま、トオルが二人にしか聞こえない声で呟いた。
「……殺意や敵意は感じないが、つけられているな」
 歩きながらマリがトオルを見上げる。
「まさか指名手配されちゃってるんすかね? 私たち」
「シメーテハイ?」
 二人の顔を交互に見ながら、マリの言葉を繰り返すヒナ。面倒な説明をさせられそうだったので、二人ともヒナを無視した。
「とりあえず、どこかで休もう」
 昼には早かったが、店に入り食事を注文する。食事をしつつ、三人は雑談を交わしていたが。
「先輩、まだつけられてますか?」
 マリが静かに尋ね、トオルは頷いた。
「マリは感じないか……。ヒナは?」
 トオルの横に座っていたヒナはしきりに窓の外を気にしていた。
「お店に入ったから、わかるよ。トオルだけ、を見てる」
 そうか、トオルは呟いた。
「俺だけが狙われてるのか……。なら、マリとヒナで行動してくれ。マリ、宿の手配を頼む。俺は別行動をする」
「えー、トオルと離れるのいやだよぉ」
「しょーがないでしょ。先輩が狙われてるかもしれないんだよ。危険なんだよ。迷惑かけちゃ駄目でしょ」
 マリに叱られて、しょげながらもヒナは渋々頷いた。最近二人は仲良くなってきたようだった。トオルはヒナの肩を優しく叩いた。
「ホテルで落ち合おう」
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コメント

狙うんならヒナちゃんを狙いそうだから
追っ手とかじゃなさそうかな~
っとか楽観的に考えてみたり

ヒナちゃんは外みたいにだだっ広い場所だと感が働きずらそうだけど、店とか狭い場所だとなんとなくでも嫌な気配みたいのがかんじやすいみたい


20000ヒットおめでとうございます
いつも楽しませてもらっています
これからも、ゆっくりがんばってください

荒ぶるプリンさん

コメントありがとうございます(*´ω`*)

これは見ているだけ―|д゚)なのです。
登場人物も追加したので、そのへんであれですw

20000ヒットしました。いつもありがとうございます。
いつも通りの更新をしていきたいと思ってます(*´ω`*)

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