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2017-05

【白い思い出と紅い約束】一一、火焔(1)【小説】 - 2015.01.27 Tue

「白い思い出と紅い約束」

一一、火焔(1)



 トオル達の元を去った後、マリは黙々と歩いた。歩きながら、服の袖で溢れる涙を何度も拭った。
(私も……ヒナのこと、好きだった。すごく好きだった、かもしんない)
 気持ちを入れ替えようと、一度立ち止まり、両手で目元をゴシゴシとこすり、バッグを肩に掛け直した。その時、山道の横の茂みがガサガサ動いた。
(やばっ、追っ手?)
 マリは腰に装備した小刀に手をやる。
 すると、茂みから現れたのは見知った顔だった。
「……マリちゃん?」
「シンじゃない!」

 二人は茂みの奥に入り、木の根元に腰を下ろす。シンとマリは同い年だ。シンは若手で構成された偵察部隊に配属されていた。
 マリを「ちゃん」付けで呼ぶのは、優しく少々気弱なシンくらいだった。マリの腰掛けた木の根元には、ワンピースのマリのために、シンがハンカチを敷いてくれていた。
「最初のサイレンはサトル先輩たち。二度目のサイレンは、マリちゃんたちだったんだね。俺たちも見張ってて、近くにいたから焦ったよ」
「潜入失敗。私はもう逃げるよ。疲れちゃった」
 大袈裟に肩を落とすマリを見てシンが心配そうにしつつも笑みを浮かべる。
「まだ定期船もあるらしいから帰れると思うけど、気を付けてね。俺たちはかなり先に来ちゃってたけど、先輩とは会えたんだよね?」
 無言のままマリは頷き、顔を上げずに両膝を抱えていた。シンが心配そうにマリの顔を覗き込む。
「どうしたの?」
「先輩と、さっき山の真ん中辺りで別れたんだ。先輩は山の上に行くって、話してた」
「先輩一人で?」
 マリは首を振る。俯いたまましばらく無言だったが、顔を上げた。真剣な眼差しだった。
「これ、まだ年下の仲間に内緒ね。実はさ、先輩は『翼ある者』といるんだ」
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● COMMENT ●

ホッ...追っ手じゃなかった
今追っ手が来てたら、おそらくまともに
応戦できそうな精神状態じゃなかったから一安心


荒ぶるプリンさん

コメントありがとうございます(*^_^*)
お返事遅くなってごめんなさい_(._.)_

追っ手ではないです。シンちゃんです。
小刀で戦うとなると不利ですしね・・・


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